| 《内容詳細》 |
| 見失った牛を探し求める牛飼いのように、牛で象徴される本来の自己を求めて、挫折・転換・精進・飛躍……。自己実現の歩みを十の場面に分けて図示した「十牛図」は、古来、禅の道を歩む者の道しるべとして重要視されてきました。 この「十牛図」を、哲学者で禅の居士でもある著者が、本当の自己になる道を求める一般人のために、その思索と研鑽を通して、うわすべりすることなく、じっくりと懇切に語ってゆきます。 まず、「今の自分の生き方を変えなければならない。しかしどう生きたらいいのか」、という己れの生への不安から、何かを求め始め、しかしそれが見つからないで絶望……。このように始まる牛飼いの歩み、心の遍歴、生き方の変化は、私たち自身の問題となって迫り、勇気づけ、かつ安直な落ち着きに叱咤します。手軽さや簡単さばかりをもとめる現代人にとって、落ち着いて我が身の生き方を考えるのにふさわしい本だと思います。
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| 《著者紹介》 |
| 上田 閑照(うえだ・しずてる) 京都大学名誉教授。宗教哲学の権威であり、西田幾多郎の思想を分りやすく紹介することでも知られるが、また長年、自己の本当のあり方を求めて禅の道を歩んでいる。 主な著書 『上田閑照集』全11巻(現在刊行中 岩波書店) 『禅仏教』『マイスター・エックハルト』『西田幾多郎を読む』『生きるということ―経験と自覚』『場所―二重世界内存在』『宗教への思索』『人間の生涯ということ』『大拙の風景―鈴木大拙とは誰か』『私とは何か』ほか多数 |