《目次》
はじめに

第一章 信仰のダイナミズム
人間は詩うものである/苦悩は自らがのり超えるもの/なぜ「和讃」なのか/親鸞さんからのメッセージ「和讃」/浄土和讃の風光/仏よりも自己を信ずるおごり/勤行は人間回復の時/知識から智慧へ/無関心という罪/周囲にこころを配るやさしさ/アミダ仏は光り(智慧)の仏なり/明け方の闇と、夕方の闇/慰めと同情のちがい

第二章 五濁の時代と三つの宝
光りを聞く教え/有と無へのとらわれ/仏法に生きるひとの姿勢/縁をみつめるこころ/この光りにあう幸せ/癒しとはなにか/濁った時代にこそ真実は光る/賞味期限切れの私/五濁悪世の中ではたらく信/三つの宝を大切にする/愚を知るひとの賢さに学ぶ/本当に尊い事とは/かぎりなきおごりの行きつくさき

第三章 光りにであう私たち
聞くことの大切さ/真実の利(益)を恵む/アミダ如来と浄土の飾り言葉/仏の智慧をほめる世界/こころを樹てる場/問いが道を開く/光りをもってひとを救う/あと戻り(不退)のない人生/自分の幸福のために殺人をする王/怒りから王を殺した王子/仏は闇夜の灯り/真実(仏)はひとをみすてない

第四章 「よきひと」と大海を渡る
利益を説かない宗教はない/積極的に念仏の利益を説く親鸞/苦を軽く、少なく、薄くする智慧/よい香りのする人生を生きたい/よき人々を讃える詩(高僧和讃)/「有る」「無い」ということへのトラワレ/肉体は永遠か、無か/親鸞さんの海と船/誰のひともはやく

第五章 私の中のなにかが変る
仏教者のしるし「非戦の誓い」/煩悩成就のわれら「もっともっとの私」/むなしくすぐることなき人生/人々の幸せのためにたつ「衆生利益」/政治家はいるが、政治がない国/不老、長寿が幸せというのはうそですよ/十方仏国浄土なり/煩悩はさとりの体である

第六章 人間回復の道
ひとを傷つける発言の悲しみ/この土(現実)と浄土をつなぐもの(信心)/還相のひととは誰のこと/深いうなずきは礼拝となる/時代が人間を創る/乱世はチャンスでもある/人生は嵐のようなもの/ナンマンダブツの身仕たく/独り仏の本意を示す/よきひとからよきひとへ/仏教女性論のあらたな展開を/現世祈りに埋没

第七章 誰でも救われていく
人間を破壊するもの/煩悩具足と信知して/真の仏弟子とは/信は仏より賜るもの/世渡る僧となるぞ悲しき/念仏は人生の目と足/極重悪人という名のり

第八章 解放の人生
よきひと、よき法とのであい/法然の父の遺言/片州(日本)に真宗をおこす/法然上人はミダの化身/信と疑の人生の違い/ひたすら人々の救いのために/善人も悪人もともに凡夫/伝統の祖師を讃える詩

第九章 人間への深い洞察
みずみずしい詩歌/夢(告)があらわすもの/真実が隠れてしまう時代/人間のおごりが誤りをおこす(狂牛病)/愛も憎しみも人間の分別心(迷い)/他に学ぶことのない時代とひと(見濁)/この身と環境の滅びの時代(命濁)/濁りの世(濁世)を超える道/違いがあるからかがやく/私の救いがあなたの救いに/悲しみがそのままよろこびに/真宗は無上覚をさとる教え

第十章 時代と人間にふさわしい教え
時代とひとを導く教え/智慧とともに生き抜く人生/「助けて」なんて言わなくていい/いのちの闇を照らすもの/言葉を読み替える/悪を善にかえるはたらき/如来のこころが救いの因/救われることは救うこと/世尊がほめるひととはどのようなひとか/「正像末和讃」─八十五歳の感激─/仏智を疑い、自己を信ずる危うさ/閉ざされた信/方便の浄土から真実の浄土へ/時代と人間を悲しむ

あとがき
《執筆者紹介》
山崎 龍明(やまざき・りゅうみょう)
1943年、東京に生まれる。龍谷大学大学院修了、龍谷大学講師、西本願寺教学本部講師、朝日カルチャーセンター講師、NHK文化センター講師等を経て、現在、武蔵野大学教授、武蔵野大学仏教文化研究所長、東京仏教学院講師、本願寺派法善寺住職(自坊にて親鸞法話会を毎月二回開催)。オウム事件などへの鋭い発言は、高い評価を受けている。
主な著作『親鸞の再生』『歎異抄の人間像』(大蔵出版)、『親鸞聖人の手紙に学ぶ』(百華苑)、『仏教へのいざない』(方丈堂出版)、『親鸞に人の生き方を学ぶ』(中経出版)、『歎異抄を生きる』『仏教の再生』(大法輪閣)など多数。